組織的な大学院教育改革推進プログラム「人間科学データによる包括的専門教育」
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セミナー
"Shotgun Marriage and Subsequent Life Outcomes in Japan"(できちゃった結婚とその後の生活) ポスター[PDF]
講師:James Raymo(米ウィスコンシン大学准教授)
日時:2008年1月30日(水)15:30-17:30
場所:大阪大学大学院人間科学研究科 本館527教室

第2回セミナーとして、現在、大阪大学社会経済研究所に客員教員として滞在・研究されているJames Raymo氏に、下記のような趣旨で講演を行っていただいた。

趣旨

研究の国際化は社会調査、計量分析の分野でも例外ではなく、多くのテーマが世界各国で調査され、それらを比較分析する国際比較研究が進められている。よって、日本国内のデータに基づいた計量分析だけでは、十分な成果として語れない場合がだんだん多くなっていくと考えられる。このセミナーは、大学院生が、さまざまな国で行われている社会調査の実際、調査データの分析に接して、国際的な計量分析のレベル、社会調査の倫理やデータ公開についての考え方の最前線を勉強することを目的に企画された。今回は、日本において増加しつつある「できちゃった結婚」のインパクトを、個人や結婚カップルの属性、結婚後のwell-beingなどとの関係から、多角的に検討された研究を学ぶために、下記の概要でセミナーが開催された。

15:30-16:30 研究報告
まず、Raymo氏から、出生動向基本調査をもちいた分析によって、結婚時における妊娠(bridal pregnancy)が増加しており、特に、それが高等教育を受けていない女性に集中していることが示された。同時に、結婚時の妊娠は、女性からみて、より低い学歴出身者と結婚するといった、標準的でない学歴間ペア(non-normative educational pairing)の高い割合と結びついていることが示された。次に、全国家族調査をもちいた分析によって、結婚時の妊娠が、その後の結婚の質、生活に関する心配事の有無、子どもとの関係、および所得と、どれほど結びついているかが検討された。結果として、結婚時の妊娠は、女性にとってwell-beingのすべての次元と、男性にとって結婚の質と所得とに、ネガティブに結びついていることが示された。

16:30-17:30 質疑応答
フロアから、学校中退と「できちゃった結婚」との関係、「できちゃった結婚」に対する地域の影響、「できちゃった結婚」と所得との関係に対するコーホートの媒介効果、「できちゃった結婚」に対する規定要因として学歴を重視する理由、「できちゃった結婚」と妊娠中絶との関係などについての論点が提出され、活発な質疑応答が行われた。Raymo氏からは、上記の点についての補足説明とともに、進行しつつあるパネル調査を利用した調査分析の可能性についての情報提供がなされた。

参加者数:17名。うち人間科学部4年生が3名、人間科学研究科院生が7名であった。
 
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